• ホーム
  • イベント
  • 【コレクションギャラリー展】根井保夫 考古コレクション(2)

【コレクションギャラリー展】根井保夫 考古コレクション(2)

2023/12/13 ~ 2024/01/14

宮崎県立西都原考古博物館のコレクションギャラリー展『根井保夫 考古コレクション(2)』が開催されます。今回のコレクションギャラリー展は、令和4年度に寄贈いただいた故根井保夫氏が収集された考古資料の中から、石器を紹介するものです。

根井保夫氏は、元宮崎県の教諭で、元宮崎考古学会監査も務められた方です。兄の影響で考古学に興味を持ち、資料の収集活動を行っていました。宮崎市佐土原町船野台地を除く各地域で収集(表採)活動を行っていたようです。考古学用語では「表採(ひょうさい:表面採集)」といいます。

収集された石器には、打製石器・磨製石器など各種様々なものがあありますが、特に遺物に記載された地名より、石器収集は宮崎市佐土原町・清武町・綾町・国富町などで行っていたことが分かります。特に佐土原町は地元ということもあり、精力的な収集を行っていたものと思われます。

収集(表採)された遺物は、地道かつ丹念な活動によるものであり、考古学的にも重要な資料であるのみならず、身近な地域の埋蔵文化財保護や解明をする上で重要な手掛かりとなります。故根井氏の尽力に敬意を表するとともに、大切に保存し、展示・研究に活かして参りたいと考えています。

貴重な資料の数々をぜひ会場にてご覧ください。

★チラシのダウンロードが可能です
・令和5年度行事予定表:ダウンロード

◆関連リンク
宮崎県立西都原考古博物館ホームページ
宮崎県立西都原考古博物館内ミュージアムショップInstagram
宮崎県立西都原考古博物館Facebookページ
NPO法人iさいと 西都原考古博物館運営支援事業事務局Facebookページ
(Facebookページはいずれもアカウントが無くても閲覧可能です)

イベント概要

◆開催日程 2023年12月13日(水)~2024年1月14日(日)
◆休館日  月曜(国民の祝日と重なる時は最も近い平日)/祝日の翌日(休日に当たる時を除く)/年末年始(12/28~1/4)
◆開館時間 9:30~17:30(最終入館 17:00)
◆開催場所 宮崎県立西都原考古博物館
◆観覧料  無料

◆宝塔山(ほうとうざん)
・佐土原丘陵北西部一帯は宝塔山と呼ばれ、東側は宝塔山公園として整備されている。南西側の茶屋遺跡(平成12年調査)から弥生時代の土器・石器が出土し、十輪寺跡(平成10年調査)からは、古代~近世の遺構遺物が発見されている。十輪寺は同じ頂上部にある愛宕神社の別当寺である。根井コレクションには、縄文時代の石匙があるため、縄文時代の遺跡も存在する可能性がある。

◆平城(ひらじょう)
・伊東祐明が田島城(古城か?)を築城する前の仮の宿であるとされている。古城に近いため、平地の居館を「平城」と言った可能性がある。周辺地域は水田も多く、根井コレクションの石庖丁は、弥生時代の水田が存在する可能性を示す。

◆野久尾(のくび)
・現在のテクノリサーチパークの周辺であり、弥生・古墳時代・近世の遺物が確認されている。縄文時代の打製石鏃1点は、この近辺に縄文時代の遺跡も存在する可能性がある。

◆下村(したむら)
・奈良時代の窯跡である「下村窯跡群」(平成元年調査)が、新城町東側の山裾より発見されている。その南側300m付近にある叶迫遺跡より縄文時代の遺物、周辺の遺跡からは弥生~近世の遺物が確認されている。縄文時代の石錐は、この周辺での表採とみられる。

◆年居(としい)・伊倉(いくら)
・佐土原遺跡分布図では、年井原台地より縄文~古墳・近世の遺物が報告されている。この台地の西側に伊倉地区がある。また、台地東~南側山裾には、20基の横穴墓が確認されている。根井コレクションの「年居上」「年居上の原」「年居下」「伊倉」と記入された石器類は、この周辺での表採と思われる。

◆下那珂(しもなか)
・県総合農業試験場 西側に弥生時代の集落である下那珂遺跡がある。大字下那珂の範囲は広いが、この下那珂遺跡周辺で敲石を表採したと考えられる。

日程 2023年12月13日(水)~2024年1月14日(日)
開催場所 宮崎県立西都原考古博物館
地図
お問い合わせ 宮崎県立西都原考古博物館
電話番号:0983-41-0041
関連ページ 宮崎県立西都原考古博物館ホームページ:開催中の企画展・イベント